ignorant of the world -散在思考-

元外資系戦略コンサルタント / worked for a Global Management Consulting Firm in Tokyo

経営者としての強み

Self Portrait in Black and White No 1

 

みんなが他人と比較しながら、自分の「強み」を考えるように、経営者もまた日々、自分の強みを考えている。強みだけでなく、弱みの方が多く、考えるというより、感じさせられる、と言った方が正しいだろう。

 

毎日のように、課題は噴出し、非難批判を受け、否が応でも、自分の力不足を突きつけられる。競合が鮮やかな打ち手を打ち、先輩経営者が大胆な意思決定を凄まじいスピードで下していくのを見るにつけ、焦りや悔しさを感じる。

 

特定の部署・チームに所属していれば、そのチームのミッション実現や目標達成に向けて、ただ愚直に邁進できる。その中で、自分の不甲斐なさを感じることもあるが、迷いは少ないだろう。

 

経営者となると、無限の方向性、打ち手、立ち振る舞い、すべての選択が、すべての結果に結びつく。

自由度が高すぎて、迷いも当然ある。迷いだらけと言ってもいい。

 

誰も批判、評価してくれる人もいないので、自分がイメージする高み、実現したい世界との比較になる。そして、そこに到達していない現状を、まだまだ足りないと嘆いて気分が塞ぐことも多い。

 

そんな時に、どう個人の強みを経営に活かせるのか、考えさせられる。そもそも、経営者としての資質、特徴を正しく自己認識することすら難しいのだけども。

 

僕の場合は、経営のスキルというより、全人格的な人間力を、自分自身に問いかけることが多い。

 

 

 

みんなに何を期待して日々振る舞うか、

どういうリーダーシップを取るべきか、

日々の判断を支える価値観はブレてないか、

高い志、熱量を、社内にどう広げてゆくのか、

社外からの信頼に足る人物になれているか、

ツライことも多いけど社員は楽しめているか、

いまどういう「あり方」をすべきか、したいか、

思い切った手を打つだけの胆力、気概を持てるか、

などなど

 

 

数えきれない問いが立ちのぼる。

経営者じゃなくとも、事業責任者という立場でも同じかもしれない。肩書きはどうであれ。

 

まぁ、四六時中考えている訳じゃないから、瞬間的に立ちのぼって、次の瞬間に忘れ去る問いも多いんだけどね。

社長ならみんな一度は考えてるから、お互い腹割って話すと、そういう悩みへの共感は尽きない。

 

2020.01某日 仕事帰りに徒然なるままに