経営者としての強み
みんなが他人と比較しながら、自分の「強み」を考えるように、経営者もまた日々、自分の強みを考えている。強みだけでなく、弱みの方が多く、考えるというより、感じさせられる、と言った方が正しいだろう。
毎日のように、課題は噴出し、非難批判を受け、否が応でも、自分の力不足を突きつけられる。競合が鮮やかな打ち手を打ち、先輩経営者が大胆な意思決定を凄まじいスピードで下していくのを見るにつけ、焦りや悔しさを感じる。
特定の部署・チームに所属していれば、そのチームのミッション実現や目標達成に向けて、ただ愚直に邁進できる。その中で、自分の不甲斐なさを感じることもあるが、迷いは少ないだろう。
経営者となると、無限の方向性、打ち手、立ち振る舞い、すべての選択が、すべての結果に結びつく。
自由度が高すぎて、迷いも当然ある。迷いだらけと言ってもいい。
誰も批判、評価してくれる人もいないので、自分がイメージする高み、実現したい世界との比較になる。そして、そこに到達していない現状を、まだまだ足りないと嘆いて気分が塞ぐことも多い。
そんな時に、どう個人の強みを経営に活かせるのか、考えさせられる。そもそも、経営者としての資質、特徴を正しく自己認識することすら難しいのだけども。
僕の場合は、経営のスキルというより、全人格的な人間力を、自分自身に問いかけることが多い。
みんなに何を期待して日々振る舞うか、
どういうリーダーシップを取るべきか、
日々の判断を支える価値観はブレてないか、
高い志、熱量を、社内にどう広げてゆくのか、
社外からの信頼に足る人物になれているか、
ツライことも多いけど社員は楽しめているか、
いまどういう「あり方」をすべきか、したいか、
思い切った手を打つだけの胆力、気概を持てるか、
などなど
数えきれない問いが立ちのぼる。
経営者じゃなくとも、事業責任者という立場でも同じかもしれない。肩書きはどうであれ。
まぁ、四六時中考えている訳じゃないから、瞬間的に立ちのぼって、次の瞬間に忘れ去る問いも多いんだけどね。
社長ならみんな一度は考えてるから、お互い腹割って話すと、そういう悩みへの共感は尽きない。
2020.01某日 仕事帰りに徒然なるままに