ignorant of the world -散在思考-

元外資系戦略コンサルタント / worked for a Global Management Consulting Firm in Tokyo

習慣化のコツ

Notes

禁煙と筋トレという個人的な経験を通じて提唱しているのは、
習慣化は、

「意思の力(コスト)を介在させない」

これに尽きる。


4つのポイントを順に説明しよう

1.やる理由を作らない

特に、ポジティブな欲求を理由にしない。
必ず気持が弱くなるときがある。自分を信じない。
自分を信じられる人なら、習慣化になんか困っていないはずだ。

ツライときに踏ん張れるのは、ポジティブな欲求ではないし、ネガティブな欲求も長続きしない。
頭のなかで理由を唱えることすらもやめるべき。理由があれば、疑問が湧いてきて、習慣化を阻害する。
いっそのこと、理由なんて忘れてしまえばいい。

2.期限を決めない

始める瞬間は、イマ、この瞬間、にする。理由はいらない。
始めるときを悩んでいるうちに、理由が必要になる。張りぼての理由であるほど、その後も脆い。
ならば、理由抜きに、やると決めたらすぐに始めるのが一番心理的負担も小さいのである。
やめる時期は、習慣化された後であれば、いつでもいい。

3.報酬(リワード)は機能しない

ご褒美も楽しみも不要だ。
それが楽しみになるようであれば、お勧めしない。

アメも、ニンジンも、エサも、本来は不要なのだ。
対価が不要な状態に持って行くこと=習慣化の成功といえる。
対価が必要な場合は、習慣化した行いがネガティブな感情を生み出しているからだ。
ネガティブな感情が生まれる状態は、意思の力や精神力が消耗する。つまりは、習慣化に失敗している。
当たり前、楽しい、充実している、という実感を伴うような状態が、成功した状態だ。

4.決める→守る、という単純明快なロジックに落とし込む

仕事では、納期と品質は死んでも守る。
同じように、ルールを決めたからには守るのが自分、とする。
ルールを守るために必要な意思のコストは、驚くほど低い。

青信号は進め、赤信号は止まれだ。
いちいち信号ルールの理由なんて考えて立ち止まらない。
青信号が緑色に見えても気にしないだろう。そういうことだ。

欲求をベースにルールを守っていると、驚くほど意思の力(コスト)を使う。
意思のコストは、使えば使うほど擦り減っていく。擦り減った意思は、尚更ルールを守るのには向かない。

本当にツライときは、「ルールを守れない男はダサい」くらいに、シンプルに言い訳を潰すのがいい。
赤信号、青信号、と同じだ、と覚えよう。

夢を語ること

the new mayor

夢を語る。言うは易し。

単に盲目に信じることも必要だが、人間だれしもツライときに盲信が崩れる瞬間がある。経営者たるもの、毎日のように楽観と不安・悲観を行き来しているものだから、信念を維持するのは簡単ではない。

1人の人間のなかでも様々な葛藤があるうえに、周囲から批判や疑念の声もむけられる。それにもめげずに発信し説得し続けるための、自分のなかでの確信を高めなければいけない。

カリスマは作れる。信念も作れる。
すべては行動を習慣化することから始まる。
つまりは、行動を変えなければ、夢を語り続けることはできない。

経営者としての強み

Self Portrait in Black and White No 1

 

みんなが他人と比較しながら、自分の「強み」を考えるように、経営者もまた日々、自分の強みを考えている。強みだけでなく、弱みの方が多く、考えるというより、感じさせられる、と言った方が正しいだろう。

 

毎日のように、課題は噴出し、非難批判を受け、否が応でも、自分の力不足を突きつけられる。競合が鮮やかな打ち手を打ち、先輩経営者が大胆な意思決定を凄まじいスピードで下していくのを見るにつけ、焦りや悔しさを感じる。

 

特定の部署・チームに所属していれば、そのチームのミッション実現や目標達成に向けて、ただ愚直に邁進できる。その中で、自分の不甲斐なさを感じることもあるが、迷いは少ないだろう。

 

経営者となると、無限の方向性、打ち手、立ち振る舞い、すべての選択が、すべての結果に結びつく。

自由度が高すぎて、迷いも当然ある。迷いだらけと言ってもいい。

 

誰も批判、評価してくれる人もいないので、自分がイメージする高み、実現したい世界との比較になる。そして、そこに到達していない現状を、まだまだ足りないと嘆いて気分が塞ぐことも多い。

 

そんな時に、どう個人の強みを経営に活かせるのか、考えさせられる。そもそも、経営者としての資質、特徴を正しく自己認識することすら難しいのだけども。

 

僕の場合は、経営のスキルというより、全人格的な人間力を、自分自身に問いかけることが多い。

 

 

 

みんなに何を期待して日々振る舞うか、

どういうリーダーシップを取るべきか、

日々の判断を支える価値観はブレてないか、

高い志、熱量を、社内にどう広げてゆくのか、

社外からの信頼に足る人物になれているか、

ツライことも多いけど社員は楽しめているか、

いまどういう「あり方」をすべきか、したいか、

思い切った手を打つだけの胆力、気概を持てるか、

などなど

 

 

数えきれない問いが立ちのぼる。

経営者じゃなくとも、事業責任者という立場でも同じかもしれない。肩書きはどうであれ。

 

まぁ、四六時中考えている訳じゃないから、瞬間的に立ちのぼって、次の瞬間に忘れ去る問いも多いんだけどね。

社長ならみんな一度は考えてるから、お互い腹割って話すと、そういう悩みへの共感は尽きない。

 

2020.01某日 仕事帰りに徒然なるままに

雌伏(しふく)の時を経て:(7)人間関係編

Happy old friends

雌伏(しふく)の時を経て:(7)人間関係編

雌伏シリーズ最後のエントリー。
軽いコラムだと思って読んでもらえればと。

  • 雌伏(しふく)の時を経て:(7)人間関係編
    • 人生で後悔すること
    • 後悔ではなく、反省する
    • コミュニティを大切にする生き方
    • 個性と没個性、そして、世界は”関係”でできている
    • まとめ
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雌伏(しふく)の時を経て:(6)お金編

Symmetry

雌伏(しふく)の時を経て:(6)お金編

アイキャッチ画像は、”ブラックスワン”。本を読んだことがある人は多いだろう。不確実性と変動性の高まる現在において、備えあれば憂いなし。
昨今では、年金2,000万円問題を契機に、ネット証券の口座開設数や、投資信託およびUS株の取引高が急増した。
ようやく社会的にも、NISAやiDeCoが、既存の富裕層ではなく、本来制度利用を届けたい層に届き始めた気がする。


未来は予測するものではなく、構想するものである。


構想した未来を実現する際には、「お金は後からいくらでもついてくる」と成功者は言うが、みな他人事だから注意しよう。
健康と同じく、完全なる自己責任のもとで、しっかり資産を育てていかなければいけない。

本記事では、参考書籍の紹介と、わたし流の考え方を紹介する。

  • 雌伏(しふく)の時を経て:(6)お金編
    • 人生100年時代の考え方
    • 自分なりのフレームワークで考える
    • これだけ読んどけって教科書2選
      • 本多静六の貯蓄と資産形成のススメ
      • 山崎元が鮮やかに提示した、唯一の正解
    • さらに勉強したい人向けの2選
    • 補足説明
      • 利益の最大化
      • 収入UPの基本的な考え方
      • 節税の心得
    • まとめ
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