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ignorant of the world -散在思考-

元外資系戦略コンサルタント / worked for a Global Management Consulting Firm in Tokyo

事業と組織の運営が、すべて。

Consulting work / 仕事 Thinking / 思考

事業と組織の運営が、すべて。

http://www.flickr.com/photos/97523510@N00/4726558899
photo by Alícia
んー。気づいたら今年も1/4が終わりました。前Qで成し遂げられたことを、今Qでさらに上書きしていくために、粘り強く、終わりのない事業経営に取り組んでいます。


最近、Facebook上で、うちの役員陣が積極的に情報発信をしているので、外の人にも組織の雰囲気が少しずつ伝わってきたかなぁと思います。社員もよく見ていて、経営層が何を悩んでいるのか、どう考えているのか、雰囲気だけでも伝わるので、内部向けにもポジティブな効果が出ています。
このブログは実名を明かしていないので、書いたところで特に社内/社外へのメッセージ性は薄いのですが、自由に書けばいいじゃない、と思いつつ、役職が上がるにつれて悩みは必然と本当にコンフィデンシャルな内容が多くなり、なかなか書けない事情も増えてきました。困っています。


最近の悩みは、メンバーとのコミュニケーションと、社外の人との会食(という名の飲み)が増えたおかげで、オーバーカロリー気味です。ここ数か月、週3がデフォルトです。
心なしか、背中に肉が付いてきた気がするし、土日で回復していた腹のでっぱりも、なかなか凹まなくなりました。さすがに若さだけに頼ったカロリー消費も衰えてきて、どうにかインプット・コントロールせねばと本気で思い始めています。


仕事では、売上●億、営業利益●億、社員数●名を超える規模の事業経営に、役員たちと取り組んでいます。
市場の成長トレンドは鈍化し、時に向かい風が吹いていますが、他の未来の描きづらい業種に比べたら間違いなく恵まれた環境にあります。
(国内のB2C産業がどこも衰退するなかで、海外や新規事業に活路を見いだせずに苦しんでいる状況と比べれば、まだまだ幸せだと心の底から思います。そういう業界の戦略策定は、俄然、面白かったのですが、本当に苦しかった。。。)
やるべきことは、粛々と、既存のビジネスで潤沢なキャッシュフローを産み出しながら、同時に、成長に向けた新しい仕込みを行うこと。コストコントロールしながら確実に果実を獲るサイクルを、正しく回せるかどうか、にかかっています。


つまりは、事業と組織の運営が、すべて。


この半年間は、ひたすらこの事業運営と組織運営に頭を使っています。
途中、中期経営計画や、予算策定や、お客さまインタビューなどをやってきましたが、頭を使っているのは、事業と組織のことばかりです。特に、組織イシューが重い。
この感覚は、前職では想像し切れていなかったものです。
説明するのは難しいのですが、少しトライしてみると。。。


先日、ファームでお世話になった先輩と久しぶりに飲みました。いつも通り、お互いの近況を共有しながら、変わったこと、変わらないことを確かめ合います。
中でも印象に残っているのは、
『会社の文脈や、意思決定の得意不得意、働く人たちの細やかな感じ方、などを踏まえて、自分にしか出せないアウトプットをどれだけ出した経験があるか?デリバリーし切ったことがあるか?、が本物の自信に繋がる。』
という結論に至ったことです。
これは、事業側に行って数字責任を負うとか、薄っぺらい話ではなく。


まず、高い視座と広い視野、本質を見抜く鋭い眼、リスクや懸念を素早く察知する感受性を持った上で、事業と組織に対して、誰よりも広く深い理解を持っていること。
ここだけでも普通は難しい。まして、外部の人間には限界があります。
それをいまの僕はさらに追究して、分解能と解像度を上げて、徹底的に理解するように努めています。


次に、上記の理解を前提にして、日々の意思決定とをひたすらこなす。細かな事業判断や、組織・制度設計の細部に至るまで。
さらに、中長期に目指す方向、それ自体を設定することから考える。
社長や会社の誰かが考えてくれる訳ではないので、自分たちで本気で考える。
この背水の陣感。間違った方向に進めば、環境変化の激しい市場でたちまち失墜します。
誰も頼りにできない孤独感を胸に、笑い合いながら楽しく、同時に神経質になって、いろんなことを愚直に議論しています。
こうして出来上がった中期ビジョンを念頭に置きつつ、足元のビジネスと仕込みの判断を、毎日毎日飽きずにさばいてゆく。


やっていること、頭の使い方などは、ファーム時代とそんなに変わりません。何が違うかと言われると、、、
情報量と経験値が圧倒的に多くなるので、出せる解の質が変わること、スピードも圧倒的に速くなること、
くらいでしょうか。
その結果として、扱うイシューは、際限なく広がるばかり。


事業周りでは、日々の案件の推進、P/L管理、KPIモニタリング、ポートフォリオ管理、お客さま体験向上、、、
組織・人回りでは、組織のハコの構造、アサイメント、人員計画、人事制度設計、、、
お金回りでは、新しい管理ルールの策定、インセンティブ設計、予算消化のドライブ、着地精度向上、、、
そして、何よりも、事業全体およびプロダクト/サービス別の予算の策定と管理。
戦略や戦術に頭を使える時間は、ごくごく一部です。
正確に言えば、戦略は、上記の1つ1つの細部に宿っているとも言えますし、
もっともっと正確に言えば、ビジョン策定、事業の根幹の見極め、強みの再構築、サービス全体として向かうべき方向と各組織のインセンティブ設計など、本当に時間をとって頭を使うべきことには、やはり満足な時間を使えていない感覚を覚えます。
一方で、動きながら考えが進化し続けた結果として、ほんの1-2ヶ月前には見えていなかった景色が見えてきているのも事実です。


ミンツバークは、計画的に作られる戦略(プランニング)を痛烈に批判したことで有名です。彼は、戦略家を優れた陶芸家に例えて、戦略とは試行錯誤しながら作り上げる(クラフティング)ものだと言い切りました。(創発的戦略)詳しくは、最後に紹介する本を読んでください。
いまにして、やっていることは、ミンツバークの言っていることに近いのかとふと思います。一方で、若い会社であることや業界環境などの特殊事情もあるので、一概に、このやり方が唯一正しいやり方だとは到底思えません。
いろいろ苦労した結果として、いま戦略クラフティングをしているというだけです。市場環境も安定して、会社も10年20年盤石な状態で、長期投資こそが会社のバリューを高める近道なのであれば、計画的に戦略を練り上げるに越したことはないのです。


最近は、こうしたことを考えながら、日々、爆走しています。
結果はこれから出てくるので、まだ時期尚早でしょうが、まぁ、ある程度、納得のゆくところまでは見えてきているので、やっていることに間違いはない確信は芽生えてきました。そんな状況。


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