ignorant of the world -散在思考-

元外資系戦略コンサルタント / worked for a Global Management Consulting Firm in Tokyo

解像度という便利な言葉に逃げてないか?

前回のエントリーから3年経ってしまいました。

激動のコロナ禍での経営再建は、正直、喪失感と既視感が強く、困難に興奮する自分ですら楽しめたものではなかったです。3年間、苦労して花を咲かせて、これからさらに!というタイミングで腰を折られてしまい、、、やるせなさと責任感の中でV字回復させて、気が抜けました。それはまたどこか別のエントリーにでも。

2022は、整理の年に充て、

2023は、ステージを変えて、

いよいよスタートアップに戻ってきました。

 

面白いドメインで、

良い仲間と、

チャレンジングな市場に挑む。

 

理想的です。思い描いていたような「力」がつき、存分に発揮できるタイミングに来たことを実感しています。

 

ようやく…長かった…感慨深い…。

 

プライベートや趣味(事業)も充実しています。こちらも、ようやく、ようやくです。好きなことができる環境まで持ってこれました。程よくリラックスして仕事や趣味に没頭できるのは30年来、夢見てきたことです。気持ちの良い秋晴れの青空の下、自宅の屋上でハンモックに揺られながら、少しだけ人生の満足を感じてしまっていますが、許してください。

 

(余韻。。。)

 

さて。わざわざエントリーするほどではないけど、なんとなく筆をとってみました。

久々にスタートアップどっぷりに戻ってきて。

懐かしさと新鮮さと。

いとしさと切なさと心強さと。

 

この10数年の棚卸しをしながら、日々の経営をドライブしていて。なかなか、どうして、違和感を覚えることも多いので備忘メモしておきます。

たくさんあるうち、

エントリー、No 1

 

解像度。

 

うぇい。何なんだこれは。知ってはいましたよ。VCやスタートアップ界隈で使われてて、ちょいちょい耳にしたし、自分もたまに使ってたし。

ただ、あまりに便利な言葉すぎて、困った時に必ず出てくるのは違いませんか?頻出すぎて、疑問しか沸きません。

ぶった斬ります。

単なる「思考停止ワード」です。

某総理を「検討使」って馬鹿にできません。「解像度をもっと上げよう」なんて、落ちぶれた日本企業じゃないんだから…社内では、早速、使うのを禁止しました。特に経営陣。

具体的に、何が論点なのか的確に言語化できない議論ほど、生産性低いものはありません。的確に言語にできないから、思考が律速されて、意味のある分析や行動に結びつきません。これは断言します。

解像度、と言った瞬間に、相手の予想外な活動にサジを投げて祈るのみになります。本来、自分やチーム、メンバーに投げかけるべき言葉を、さらに咀嚼して、分かりやすく前に進む言葉に変換する作業に燃料を使いましょう。怠ってはいけません。

解像度。あしたから禁止でお願いします。

 

 

 

 

3-4月の環境変化とイマの記録

Home Worker

 

折角なのでコロナ禍での環境変化を記録に残しておこうと思う。

仕事とプライベートの区別がつきづらくなっているので、Work as Life と言う感じだ。

思い返せば、この2ヶ月で、自分も大きく変化した。朝起きてそのまま仕事に移れる環境は幸せであると同時に、家族との時間に仕事が侵食してきて、リラックスできなくなる問題もあった。

大きく変化したことは、こんな具合だ。

  • zoomで500人規模のkickoff mtgセミナーをを当たり前にできるようになった。
  • 会社として大きな意思決定をした。
  • 毎日5-7kmランニング。最近はさぼり気味ですが、近所でいろんな発見があった。
  • 任天堂switchをついに購入。ゼルダさいこー。 
  • 外食に行くありがたみを知る。ストレス発散になっていたんだなぁ。とにかく、焼肉に行きたい。
  • 毎日飲んでいたお酒の量が減った。
  • キャンプ行きたい、、、GWにキャンプに行けないストレス。3月中旬に行っておいてよかった。
  • 備蓄が増えた。これまでも毎週の買い物で備蓄していたが、全然足りなかったのを反省した。

 

これらは、コロナが全世界的に蔓延しなければ、決して行わなかった・気づかなかったことばかりだ。身近なことでも、未来が大きく変わったことを痛感する。

 

 

それぞれについて、記録メモを残しておこう。長いのでナナメ読み推奨。

 

 

 

1.仕事環境と働き方

3月中旬から、完全な在宅勤務(リモートワーク)が始まった。2ヶ月続いているが、特に自分の仕事に支障はない。まぁ、考えながら会議してメールチャットでコミュニケーションとるのが仕事なので、当たり前ではある。営業や動画撮影のように、出先もないからね。

 

思い返せば、ファーム時代は自社オフィスに出勤するのは年に10回も満たず、基本は、日中はクライアント先に常駐し、深夜まで自宅で働く生活。プロジェクトが許せば、カフェや自宅、どこでも仕事ができる職場だった。自宅は、平日夜+土日を併せて、週40-50時間働く場所なので、新卒1年目の頃から仕事環境を万全にしていた。

現職では、組織人数が多く、1人1人のプロフェッショナル度合も違うので、ネット系ではあるがリモート的な働き方は推奨されていなかった。まぁ仕方がないと受け入れていた。10年弱、遅刻せずにしっかり出社し、夜遅くまで働く生活は、それはそれで苦はなかったが、自宅に整備されたワークプレイスは、正直、ほとんど活用されていなかった。

そういえば、リモートワークが始まった初期は、毎日のように、ファーム時代の頃を思い出すことも多かったな。久々に活躍するデスクやチェアに、過去の記憶を呼び起こされていたのかもしれない。

 

今回の在宅勤務にあたっては、特に新しく買いそろえたものはゼロで、そのままday1から慌てることなくスムーズに業務遂行している。

 

働き方としては、朝9時~夜22時くらいまで、休憩・食事を挟みながら仕事をしている。zoom会議が続くので、意識的に休憩を多めにとるようにしている。タバコも無限に吸えるしな。

昼ご飯と晩ご飯は、家族と一緒に決まった時間にとっているが、仕事モードのまま切り替わらずに食事をするので、めちゃめちゃ食べるのが早い。つい仕事のことを考えていると、昼は5分、夜は10分とかで食べてしまう。よくない。

 

ぼくは、これまでプライベートと会社の時間を、かなり厳しく区別してきた。

玄関を開けて外に出れば、仕事モード。

玄関を開けて家に帰れば、家庭モード。

緊張感や脳みその思考回路が、音を出すように「カチッ」と切り替わるのだ。脈拍・瞳孔・呼吸・発汗・ホルモン、すべてが変わる体感がある。妻に言わせれば、顔つきも変わるらしい。

この切り替わえをすごく大切にしてきたし、10数年やってくるなかで、無意識に自然と切り替わる体質になっていた。家族に仕事の話はほとんどしないし、会社で家族の話もあまりしない。

いまは、通勤時に切り替えられていたステップがなくなるので、朝起きて、寝るまで、ずっと”ゆる~い”仕事モードと言う感じだ。特に、コロナ禍で会社経営の難局面にあったので、ゴールデンウイークや土日も、頻繁にzoom会議をやっていたが、自宅でアドレナリン全開!とはいかないので、なかなか難しかった。

ようやく最近になってメリハリつくようになったと思う。食事のときだけOFFモードに切り替えるのもできるようになってきた。

 

 

参考までに、自宅ワークプレイスの概要を紹介しよう。

 

部屋

北側の5畳部屋、窓あり、ベランダあり、エアコン完備。寒いのが難点。

扉を開けると南のベランダまで一直線の廊下がある。風水的に北側から南に向かって、主の仕事場にするのが良さげだったので、間取り的にぴったりでそうしてみた。

引越し初日から直感で決めていて、すごくいい感じだ。

ちなみに、いまの自宅は、都心・築50年弱・鉄筋鉄骨(SRC)・4LDK・130平米・賃貸の贅沢仕様なので、水光熱費はお高めだ。古すぎて家賃はお得な分、建物関連でたくさんの問題が起きてきたが気に入っている(それはまた別の機会に、、、)

 

 

デスク

新卒1年目の4月から使っているニトリ。天板はガラス製・ブラック。確か、2-3万円?

よく持っていると思う。横揺れに弱い。イメージこんな感じ。 

  

本棚

デスクとおそろいのニトリ。これも天板がガラス製・ブラック。背板のない、オープンラックで、これも確か、2-3万円?

頑丈さはない。横揺れに弱い。蔵書の一部(100冊程度)だけをここに置いている。溢れたものは地面に積まれている。

そして、残りの1,000冊以上は、隣のキャンプ用品や備蓄と一緒に、大きめの本棚×3を並べて押し込んでいる。

 

 

チェア

エルゴヒューマンのハイバックチェアを完備。確か、10万円くらい?

10年前に購入し、いまでも現役だから、良い投資だった。いま見たら、だいぶ安くなっている印象。

このチェアで寝落ちしたこと数えきれず、苦楽を共にした相棒である。

昔は、自宅仕事で睡眠不足と戦うため、垂直のダイニングチェアを使っていた時期もあったが、肩と腰をイワしてからは、ちゃんとしたイスにしている。たまにクレ5-56を差すのが大事だ。

 

 

ケーブル類

超ふつうです。特徴なし。通販で買った2,000-3,000円くらいの電源タップに、無造作に、充電器やパソコンの電源を何個もぶっ刺して、カーペットに直置きしている。

みんな暇すぎて、ケーブル収納にハマっている人も多いと思うけど、特に何もやっていない。

いつかはやりたい『デスクをすっきりさせるマガジン|Go Ando / THE GUILD|note

note.com

 

 

そのほかの特徴

本棚の上部に、神棚っぽい一角を作っている。お札以外に、御朱印帳や縁起物も一緒に飾っている。

隣には、鷲神社の酉の市で毎年購入している、大型の熊手が鎮座していて、彩り豊かだ。

将来、自宅を建てたら、絶対に立派な神棚を作ろうと思っている。

壁には、NY旅行で購入した写真と、バリ旅行で購入した絵画、東京都地図が飾られている。地図は、将来の居住地域の検討や、道を覚えたり、広い公園を探したりと、息抜きで眺める用だ。google mapもよく見ている。

東京都 区分地図 東京23区 全図 (地図 | マップル)

東京都 区分地図 東京23区 全図 (地図 | マップル)

  • 発売日: 2015/02/27
  • メディア: 地図
 

 

 

 

昨年、プライベートPC + モニターも新調した。資産運用用で、チャートのテクニカル分析や、専用ソフトのバックテスト等に活躍しているものだ。

 

ノートPC

Surface laptop2。ThinkPad の赤ポチからは完全に卒業済み。歴代のマシンたちは、ひっそり眠っている。外付けHDDは埃をかぶっている。

エンジニアやデザイナーではないから、ハイスペックマシンは不要だ。特に、surfaceは本当に良い。画質、メモリ、キーボード、重さ、すべて文句なしに満足している。

会社のパソコンも、surface laptopで、まったく同じ機種・スペックにしている。zoomの画質も非常に良い。世のなかのノートPCの内蔵カメラは、ポンコツだが、surfaceだけは別格なんだそうな。

 

 

モニター

縦型pivot機能付き、27インチ、WQHD。メーカーはBENQ、特にこだわりはない。

なぜか古いモデルで、7万円くらいかかった気がする。新しいモデルで、pivot機能が見つけられなかったのかな、、、いま見ると半値以下ですね。

ここ数年は、パワポづくりが激減し、spreadsheetを見る時間が圧倒的に多くなっているので、モニタが必須になっている。別モニター使うなんて非効率でプロじゃないと、毛嫌いしていた時期もありましたが、今では反省しています。

 

 

 

2.運動と食事

食事は妻の手料理で、運動はそこそこなので、非常に健康的だ。1ヵ月のアルコール摂取量も劇的に減っている。体重は増えもせず減りもせず。ステイ。

 

 ハードな筋トレを再開したいと思いつつ、早3年。諦めかけていたときに在宅になり、1週間でストレスが爆発しそうになった。

そこで、近所の大きな神社・寺や、大きな公園を中心に周回ルートを組み、散歩から始めて、ジョギング、ランニングと距離とスピードをあげていった。本当は10km走りたいけれど、時間の区切りが悪く、6-7km/45分くらいで安定している。

時間帯によっては、都心交通量も多く、空気はあまり良くない。ランニング時のマスク着用マナーが唱えられるようになってからは、おっくうになってしまった。

ガーミンなら睡眠時の波形もとれるので、素敵。そういえば、妻のランニングシューズも買いましたよっと。

 

サウナに行けないストレスは、メディキュアのマグマみたいな発泡剤で、自宅交互浴で解消する。twのサウナクラスタで有名だったので、騙されたと思って試してみたら、本当に良かった。

40度くらいのお湯で長めに湯船につかり、シャワー冷水、浴室またはベランダで外気浴。これを2-3セット繰り返すだけで、かなり整う。手足のピリピリは一発で来るし、ベランダビールがあれば、多幸感があふれ出す。ぜひおすすめしたい。 

 

 

 

食事に関しては、外食ゼロ、TakeOut・出前は2週間に1回程度だ。ふるさと納税と、通販グルメで、少し贅沢な食事にして気晴らししている。

お取り寄せグルメは、本当に色々あって、だいたいハズレはないし、コロナ支援で良いものが安く手に入るので、消費者としては幸せな時代になったなぁと実感する。

3月に所得税の還付を受け取った返す刀で、今年分のふるさと納税も大量発注したばかりだ。7月~10月にかけて大量の果物祭りになるだろう。個人的には、北海道、山形、山梨、静岡、香川、高知、沖縄、あたりを応援することが多い。仕事や遊びでの縁が多い。

 

食材は、毎週土曜に1週間分の買い出しをする。これをもう6-7年続けているので、いまさら都知事が買い溜めを推奨しようが、こちとらずっとやっとんねん、という気分だった。自分が昼食を自宅でとる分、買い出し食材の量は増えている。

あとは、Amazon楽天あたりで、毎日の仕事中に飲むコーヒーと炭酸。ほろよいアイスティーも常備だ。

そして、この半年ハマっているノンアルビール(ドイツ製法)を大量に注文している。こいつを飲み始めてから、ビールをほとんど飲まなくなった。あぁなつかしき、グリーンラベル。

 

最近のお気に入りは、サントリー山崎ウィスキー樽で熟成させた梅酒。このクオリティをこの価格で、もうため息しか出ない。まだ飲んだことない人はぜひ試して欲しい。ウィスキーがブレンドされていない安い方でも、十分に香りと余韻を楽しめる。

いまなら数量限定の、2020年LimitedEditionが買えるよ。

 

 

3.余暇と娯楽

 雨の日には、ランニングができない。上半身の負荷も軽い。そこで、それを補完すべく、任天堂Switchと「リングフィットアドベンチャー」を導入。転売屋のせいで価格が吊り上がっていますが、なんとか安価でゲット。

インディーズゲームの「ヒューマン・フォール・フラット」が1,500円くらいで買えて、手軽に面白かった。

 

ゴールデンウイークには遂に、「ゼルダの伝説 ブレス・オブ・ザ・ワイルド」を手にした。

BotWは、本当にやりたくてやりたくて、でも時間がなくて、泣く泣く我慢していたゲームだ。ゼルダシリーズはほぼ全部やってきたので、3年前に最高傑作が誕生して以来、レビュー記事やYoutubeを見て我慢してきたのだ。

涙ぐましい我慢の結晶を、遂に、コロナ禍の状況で開放することに成功した。

ほんの7,000円弱で、100時間以上楽しめる大作があってよいものか。

携帯ゲームの課金に比べたら、本当にコスパがいいし、一生モノの体験になる。

ゴブリンに怯えながら木の上で一夜を明かしたことは、1度や2度ではない。落雷に苦しめられ、ガーディアンやライネルに遭遇してダッシュで逃げ惑った。

雪山をホワイトアウトしながらも踏破し、鮮やかな朝焼けや夕焼け、雄大な景色に感動した。ワールドイチ高い山に登り、360度見渡した景色は、いまでも忘れない。

サトリ山の桜なんて、毎日見ていられる。ゴブリンたちの夜の宴をこっそり除き、寝静まった深夜に夜襲をかける。村人の生活を観察し、時に驚かしてみたり、リンゴ畑を焼野原にして遊ぶ。

無謀な特攻を繰り返すようなことはしない。リゼロのような死に戻りを繰り返してしまうと「死」の感覚が薄れるようで、そこに行かないよう、生死の緊張感を大切にしている。

攻略サイトは、、、なるべく見ないようにしているが、初期のころは、あまりの貧弱さに、お世話になってしまった。ここは意思が弱かったと反省だ。

今日時点で、既に100時間近くプレイしており、四神獣開放後、ガノン討伐せずにワールドを隅々まで走り回り続けて楽しんでいます。まだまだイケる。本当はブログなんて書いている場合じゃない。

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド - Switch

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド - Switch

  • 発売日: 2017/03/03
  • メディア: Video Game
 

 

 

 

 

4.家計とお金

家計簿をなぜか、妻ではなくぼくがつけている。 1ヵ月に2-3回、まとめて記入するだけの簡単なものだ。

4月分を集計すると、

 

正直、感覚ほどは減っていなかった。

 

ただ、まぁコロナ禍で大きく出費が減ったように感じていたが、概ね正しそうではあった。

実態は、外食は減ったが備蓄・通販で食費が増加。これを、交通費・会食の大幅に減少でカバーして、かろうじてプラスという感じだ。どちらかと言えば、毎月なんだかんだショットでかかっていたキャンプや小旅行の費用が浮いている、というのが大きかった。ガス代や滞在費を入れると、結構、飛んでいたのだ。

 

大きくお金回りでは、仕事の合間や平日の有給取得日に、資産運用に時間を割けるようになったことが有意義だった。

特に、コロナショックの大相場をちゃんと記憶しておくべく、情報を細かくおいかけ、市場に参加し、熱量や緊張感を体験しておくことができたのは非常に良かった。

ひそかに憧れていた、専業投資家の疑似体験ができたのも良かった。

結果から言うと、専業投資家のライフスタイルは、2週間くらいでギブアップだ。いまは仕事があるからまだバランスが保てるが、仕事抜きで運動やゲーム、コンテンツ消費だけで、市場に向き合い続けるのは、非常にきつい。

北海道の田舎に別荘立てて、オーナー兼投資家業をやってみたいな、と妄想していたが、ぶち壊しである。ビジネスを通じた緊張と弛緩のメリハリがない生活を楽しみ切れない。

帰宅後の「達成感(OFFスイッチ)」が足りない。

仕事の「負荷・ストレス」が足りない。

焼肉やらワインやらの「快楽による発散」がない。

つまり、「ストレスからの解放」がない、からなんだと思う。

それは、zoom飲みでは癒されないし、SEXでも癒されないし、運動でも癒されないし、サウナでも読書でも漫画でもゲームでもない。重りをつけて、跳ねのけたときの、開放感、に飢えているのである。

フル在宅勤務では、「ストレスからの解放」による快楽物質がドバドバ出るやヴぁい感じが、味わえない。これマジ大事だ。

 

 

5.会社の業績

 このブログでも何度か書いてきたが、昨年10-12月四半期が非常に好調で、その勢いで、1-3月四半期も絶好調の売上成長&大幅黒字だった。このまま4-6月を締めくくる見通しも立っており、3月まではかなりの手ごたえがあった。

 そんな矢先に、緊急事態宣言が発表されて以来、見える世界が変わった。

 いや、世界の根底が、大きな地殻変動を起こしたように、根本的なルールが変わってしまった感覚に近い。まさに、ゲームチェンジだ。

 すべてのビジネスの前提が変わったので、素早くアクションをしなければいけない。

 

会社としては、売上がQnQで▲50%減少、再び赤字ライン点灯だ。

コスト削減を迅速に断行し、戦略を練り直し、売上拡大に向けた攻めの施策を複数走らせている。厳密に言うと、既定路線でハマっていた戦略はほとんど変えずに、儲けどころや攻めどころを変えていく微修正と言ったほうが正しい。

ただ、前提が変わってしまっているので、微修正アクションがどこまで響くか、9月までが勝負だと見ている。

 

4月初頭の全社集会 on zoomでは、優先順位は、自分>家族>会社の順で対応していこう!と言っていた矢先に、5月の全社メッセージでは、基盤となる会社について、厳しい話を共有して危機意識を高めることをした。

 矢継ぎ早に、非常事態対応を打ち出しているので、ここから実行していくフェーズにある。 まだ解決しきれていない悩ましい問題も多いが、きっと乗り越えられると信じている。( この辺は、どこかで別記事にまとめたいと思っています。)

 

 

以上、5月20日現在の様子を記録的にまとめてみました。

人事評価面談で話すべきこと

02122016-IMG_0378

 

さて、前回の記事の続きだ。

具体的な処方箋を書いてみたい。あくまで僕の技なので、他にも効果的なやり方はたくさんあると思う。

 

 

社員や部下の人事評価面談の時に、必ず質問していることがある。

 

⑴どういうモチベーションで働いているか?

⑵人生における仕事の位置づけは?

⑶現時点で、どういう報酬の成長カーブをイメージしているか?

 

意外と理解していた「つもり」で、想定外の反応があったりするから、おもしろい。

ぼくが体験した事例を交えながら解説してみよう。

 

⑴モチベーションの方向性

よくある回答は、成長したい、成果を出したい、インパクトあることをしたい、チャレンジしたい、貢献したい、この仲間とxxしたい、などだ。

ここからもう少しだけ掘り下げてみる。ただし、掘り下げ過ぎると現状に余計な疑問が生まれてしまうので、注意が必要だ。仕事の関係上は、1段か2段だけでいい。

「なんでxxしたいの?」って軽く掘り下げるだけで十分だ。それでだいたいわかる。

 

こんな例もあった。

とある若手エースが、入社当初から「たくさん成長したい」と言っているので、ぼくも期待と負荷を掛けていたのだが、人事面談で改めて話を聞くと、実は「楽しく仕事したい」という欲求だったり、「評価されたい」という承認欲求で実は動いていて、驚いたことがある。

本人も明確には気づいていないから、厄介だ。自分は他人よりも成長欲求が高い方だと思っている。あるいは、そういうプレイに徹したほうが得だとすら思っている節がある。

もし、本当に成長したい!と思っているのなら、ストレッチしたマネジメントや、修羅場やチャンスを提供してゆく。ぼくはそのつもりマンマンだった。覚悟のレベル感だけ確認して、負荷を見誤らないようにしようと。

この面談で、実は、楽しさや充実感、承認欲求、に根っこがあったから、ストレスフルな環境はデモチ要因になってしまうことに気づくことができた。真逆の対応をしてしまいかねない、危ないところだったのだ。

本人もイマイチ期待やプレッシャーを楽しめていないことにモヤモヤしていたから、ちょっとだけ視野を広げて自己認識を改めてもらうことにした。

ぼくはぼくで、彼/彼女の成長支援のために、1on1ではビジネススキルの分解や課題設定のやり方なんかを手ほどきしていたのだけど、刺さりが弱くて「?」と思っていたとこだった。違和感の理由がこれで明らかになった。

割と最近の若手層に多いタイプだから気をつけたい。何度も騙されかけた。

 

 

⑵あなたにとって仕事とは?

いろんな問いかけ方がある。

「ライフワークなのか?」「ライスワークなのか?」と掘り下げるもヨシ、

「プライベートと仕事のバランスをどうとりたいか?」を確認してみるのもヨシ。

「仕事を通じて、充実感を得たいのか?」「いや、いい仲間に囲まれていれば幸せで、そこまで求めていないよ」とか、いろんな視点があるものだ。

 

このテーマを聞いてみると、意外な話の展開になる場合が多い。例えば、趣味や家庭の話、読んでいる本や関心のある勉強領域の話、最近心が動いたことの話などをしてくれたり。

その人のいまの関心事や、マインドシェアがわかって、理解が進む。

 

 

⑶報酬への期待

⑴⑵の理解をベースに、流れで話してもらうと本音を引き出せるだろう。聞くだけならタダだ。無責任に期待を持たせたり、約束しちゃダメだけど。

また、あくまでその時の経済状況に基づく回答になるし、家庭環境や年齢に応じて、同じ人でも徐々に回答が変化するので、気をつけたい。

切実な問いなので、しっかり確認すべきポイントだ。ここでの答え方に、人となりもにじみ出るので、注意深く観察しよう。

よくあるのは、「いつかは1,000万円という漠然としたイメージ」「いまはまだ経験を優先したい。給料の優先度は高くない」「年相応で、仕事がきちんと評価されて報酬に反映されてゆけばいい」といったものだ。

ここは話は広がらないので、掘り下げなくていい。「わかった」と理解を示すだけで十分である。

 

 

⑴〜⑶を聞くことで仕事のパフォーマンスや報酬還元の期待値が刷り合っていく。

半年ごとの査定タイミングで変化がないかチェックするだけでも、正しく状況理解できるし、お互いリマインド効果もある。

 

普段の1on1では、パフォーマンス評価の期待値はすり合うが、報酬や熱意の期待はすり合わない。

こういうことは、まっすぐ直球で聞くことが大事だ。こっちがストレートに聞くから、相手もストレートに答えてくれる。

 

 

変化球の質問もある。

 

⑴前職までの報酬遍歴は?
入社面接でも聞かないので、意外な山谷があったりする。そのときどう思って転職したのか、給料面からも理解できる。

人の価値観を知るには、過去の行動原理を聞くのが鉄則だ。「給料はよかったけどハードワークすぎた」とか、「給料低かったけど楽しかった」とか、いろんな価値観が見えてくる。

正しく理解しようなんておこがましい。少しでも参考になる情報から、その人の人となりを推察するにすぎない。

 

⑵奥さんからの報酬↔︎仕事↔︎家庭のバランス期待は?
「もっと家事育児手伝え」なのか、「もっと稼げ」なのか、「体が大事よ」なのか。奥さんから何て言われているか、聞くといい。

家庭が大事な人にとっては、家族からの期待(プレッシャー?)は、本人の意思よりも優先されたりする。知っておくとよいだろう。

奥さんの方が稼いでいる話や、逆に奥さんが夜勤などで頑張っている話を聞いたり、サラッと大事な情報が隠れていたこともあった。

 

 

他にもたくさんの切り口で話を聞いている。人事評価面談だからこそ、話せることもある。折角なので、その人のことを知るために、興味を持って色々聞くと良いだろう。

 

 

 

人事評価の時期ですね

Untitled

 

いわゆる、半期に一回の査定の時期です。会社によっては、年に1回かもしれません。

 

みなさん、ボーナス出てますか?給料上がってますか?

 

これまで、制度をゼロスクラッチで作ったり、制度をいろんな組織で運用してきた経験がありますが、毎回、難しいなぁと反省が多いです。

自分が評価を受ける側のときにも、苦い思いやフラストレーション溜まっていたこともあります。みなさんも、基本、ポジティブな印象よりも、ネガティブな印象が多いのが実態だと思います。

 

 

目標設定と振り返りのことを、【MBO】と言ったり、【OKR】と言ったり、いろいろな手法で、会社の目標・成果と、個々人の目標・貢献実績をすり合わせてゆきます。

並行して、グレード制や等級制度に基づき、絶対評価相対評価を織り交ぜながら、【昇給】と【賞与】を決めていきます。

 

だいたい退職する人のホンネ理由は、「給与待遇」「人間関係」「仕事内容」にあると言います。

これらは、本来であれば、日々の1on1や、目標設定・振り返りのなかで、要望を出し、会社が調整し、というサイクルがきちんと回っていれば、防ぐことができるものです。

どうしても擦り合わないことがお互いわかった上での退職であれば問題ないのですが、往々にして、優秀な人の退職や、いて欲しかった人の退職は、会社にとって痛手だし、事前に予期できないものが多いです。

自分が辞める側なら、なるべく日々の面談では予期させるようなことはせず、決め打ちで引き返さないように一発でトドメを刺すことを考えますよね。その裏返しです。

 

 

毎回思うのは、制度設計のハードな部分よりも、日々の運用やミドルマネジメントと現場との信頼関係のソフトな部分が、すごく重要だなということです。

 

人が人を評価するので、絶対正しい評価はありえません。日本式の評価手法では、お互い主観となる部分も多いので、期待と貢献成果の認識をすり合わせることが重要になります。外資系の成果主義のように、ジョブディスクリプションをガチガチに落とし込んで、1人1人の仕事内容と評価項目、評価基準を定義して、、、という手法においても、結局は日々のフィードバックや対話が、ミスマッチを避けるためにも大切になります。

 

いくら採用面接でカルチャーフィットや期待値を合致させていたところで、入社後のパフォーマンスを保証するものではありません。会社の状況も刻一刻と変化して、ずーっと円満に行ける保証はありません。

「いまは給料よりもやりがい、チャレンジ」と言っていた人がいつの間にか「給料が低い、上がらない」と嘆いたり、「高い報酬に惹かれて」入社した人があまりの仕事のつまらなさに退職をしたり、とたくさんの前例があるでしょう。

 

だからこそ、ぼくらには対話が必要です。

制度やルールで固めて運用すべきところもありますが、正直、どの会社も似たり寄ったりで大差ありません。

一定以上の魅力的な給与テーブルさえ担保できていれば、あとは会社と本人との納得度を高めるための運用にコストを割くべきです。

ここの巧拙は、部長やマネージャーのスキルや人間性にも依存しますし、器が大きく、愛される上司でも、ここが下手だと人望を失いかねません。

 

自分が評価される側の立場で、この人は上手だったなぁと思う人は、思い当たらない。

それくらい難しいし、みんななぁなぁで済ませようとする。

 

次回、じゃあどうするのさ?と具体案を書いてみたい。

 

 

 

 

 

 

 

来週の出張とトップの仕事の狭間で

Look Up

ぼくは同世代・同規模の経営者と比べて、出張や会食を(意図的に)少なくしている方だと思う。

毎日、出張や会食で予定埋めている人を見ると、「暇なんかな?」「趣味かな?」「順調なのかな?」と。そんな時間あるなら、会社のことに集中するか、趣味や家族の時間を豊かにしたいな、と思ってしまう。

 

単に人望がなく、出張や会食に呼ばれないだけ説もありますが(胸が痛い、、、)、個人的には、目の前の事業や組織に集中していればいるほど、外へ出て行く気力が減退する。

逆に、暇なときとか、集中しきれず迷いがあるときに、刺激や新しい視点を求めて、外に出向く機会が増えるように思う。

 

そんなぼくでも、来週には、数少ない出張のなかでも楽しみな出張がある。詳細は企業秘密ですが、地方でのどでかいイベントプロデュースです。

 

***

 

 

スタートアップでは、トップの仕事は、採用、営業、資金調達だ、とか言われるし、そうやって会社を伸ばしていく人も多いので、その通りでしかないのだけど、いちいち疑い深いぼくは、それぞれキーとなる場面で力を発揮できれば、後は担当役員やミドルに任せたいなと思ってしまうのですよね。

 

  • 採用でいえば、役員〜マネージャークラスの採用には、当然、わたしも出て人間性をよくよく見ます。口説くときには、二次会でサシで飲んだりもします。
  • 営業でいえば、大型クライアントの偉いさんやトラブル時には、全面に出て対処にあたります。できる限り、新規開拓の紹介もします。
  • 資金調達でいえば、うちの場合は、大株主&オーナーへの対応になりますが、最優先事項で対処しています。

 

ただ、漫然と会食や出張を増やしても、これかを効率良くこなせるとは思えないんですよね。

 

もちろん、一点突破でTwitter採用がんばったり、ひたすらエンジニア界隈に顔出して人を口説くとか、VC界隈に顔を覚えてもらうとか、泥臭い活動としては、全然やるべき派なんです。トップがやるからこそ意味がある場面も多いと思います。外で目立つ必要があるココゾというときに、本を書いたり、メディアに露出増やしたりするのは、良い作戦だと思います。

ただそこには、但書きがあって、「自分たちのリソースが限られているとき」「自分たちの魅力が足りないとき」と。あと、トップじゃなくても、「みんなやろうぜ」ってこと。

 

立ち上げ初期なら良いと思うんです。無理にでもやって、会社をスケールさせないといけないから。

いつまでもトップがそこに時間を使っていたら、それは問題だと思うのです。暇で、趣味で、やってますならいいんですがね。

明確に、優先度あげる理由あったっけ?こんなに時間使う意味ある?って、いつも自分に問いかけてます。

 

 

本当は、トップが外でシャカリキに頑張るよりも、採用や資金調達が得意な優秀なシニア層に任せられるくらいの経営体制をつくるの方が100倍大事だし、外でがんばらなくても人材やVCの方から連絡が来る魅力的な存在になることの方が100倍大事なわけですよ。

 

違和感の正体は、そこにある。

トップが優秀で、動けば動いただけ、できちゃったりもするので、ハマります。成果が出るから、よりがんばっちゃう。気付けば、足元が疎かになっていると。特に社長が急にメディア露出増やしたとき、急に有名人やらお金持ちと交友を広げたときに、あるあるですね。

 

あと、実際、「みんな楽しいからやってるでしょ」、って側面もあると思います。楽しくないと続けられないですからね。

撮影現場、店舗、営業同行、行けば楽しいですよね、そりゃー。社員との絆も深まるし、良いことしかないのよねー、実際。

業界の偉いひとや憧れの起業家から薫陶受けながら、美味しいご飯奢ってもらえたら、楽しいですよねー。

それだけやってて良いなら、ぼくだってそうしたい。が、本当にやるべきことから気をそらしているだけなんですよね。だから、たまにで良い。

大企業ならいいのかといえば、いや、ほんと暇でしょうがないっすわー、って経営者います?孫正義すら走り回ってるわけよ。

 

 

 

じゃ、本当にやるべきことってなによ?といえば、

 

  • 社内の現場に出ること。
  • 任せて最後に残ったココゾという場面での外向けの仕事に出張ること。

 

ということに尽きるんじゃないかなと思っています。

事件は会議室で起きてない!現場で起きてるんだ!と織田裕二は言うけれど、会社で起きている現場は、まさに社内の執務エリアのことなんですよね。あるいは、チャット空間、mtgルーム。

 

重要な事業や組織にアテンションを割いて、役員部長マネージャーと一緒に知恵を絞り、議論を戦わせ、実践していく。日々の事業進捗や組織の空気をよくよく観察する。

そのなかで、必要とあれば、外に出て、クライアントに出向き、ユーザーの声を聞き、競合の情報を界隈から収集する。

 

こういう順番になるはず。

 

だから、会食は、社内中心になるし、出張は、どうしても会社として必要なとき、になる。

 

ゼロかイチかではなく、あくまで、優先度の話です。そういう時間の配分をするということです。

当たり前ですが、隙間を見て、マーケットを視察したり、クライアントと交友深めて思わぬ本音を聞いたり、それなりに外にも出る機会を作ります。

昔からの友人経営者やベンチャー幹部たちと、近況報告しながら飲むことだって、ままあります。

大事なクライアントとの会食をたくさんこなして、新しい発見や、次のリード獲得に繋がったり。中長期的な信頼関係を作っていくのも大事です。

酒の場で顔を知っている、笑い話で盛り上がった経験がある、というのは万国共通、大事なことで、お互いどんな人間かわかるので、安心感もあるから、何かあったときに話を持ちかけ易くなります。

だから、会社が順調なときには、いろんな場に顔を出して、自分のことをみんなに知っておいてもらうという活動をやった方がいいと思う。

 

ただ、やっぱり、採用のため、資金調達のため、クライアント開拓のため、に出張・会食を毎日のように入れるのは、どっかおかしいと思うのですよねー。そういうミッションの人か、社長が社内で1番得意ならいいんですがね。

 

 

まー、ここまで書いておいてなんですが、結果でしか評価されない世界なので、途中のやり方をあーだこーだ言っても仕方ない話です。

自分が正しいと思うやり方を、ブレず、逃げず、に貫いて、結果を残せばいいだけだなと改めて思いました。