ignorant of the world -散在思考-

元外資系戦略コンサルタント / worked for a Global Management Consulting Firm in Tokyo

人口減少問題を自分事化する

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2045年には、東京以外の都道府県すべてで、人口が減少する。
辛うじて人口キープできる東京都ですらも、高齢者で溢れかえるという。
人口減少問題と高齢化社会の掛け算によって、日本社会は、一気に未体験ゾーンに突入する。

何年も前から叫ばれ続けていて、もう、2020年になってしまった。
もっとリアリティを持つべきではないかと思う。

見方を変えてみれば簡単だ。
2020年現在 40歳以上の人が、2045年(平成57年)で65歳以上に該当する。
つまり、現在、40歳前後のバリバリ社会で活躍している人は、2045年には今度は自分たちがその問題の高齢者ゾーンに突入するのだ。
健康寿命が延び、働き続ける人も増えるだろうが、せいぜい10年程度だろう。
日本社会が問題に直面する2040年以降、まさにその問題の真っただ中に放り込まれるのが、自分たちなのだ。

そう考えると、どこか他人ごとのように感じる統計も自分事化しやすいのではないか。


正直、僕はゾッとする。


65歳までに自分なら何ができるのか?
65歳以上になったら自分はどう生きていたいか?


65歳を過ぎた自分を想像してみよう。

信用経済がもっと進むだろうし、社会的地位にしがみつく歳でもないだろう。医療も今よりも発達して治癒できる難病も増えているだろう。景気の山谷をもう2回くらい体験したうえで、資産形成に対する認識も大きく変わってくるだろう。中国よりもインドの発展が目覚ましく、付加価値の低い仕事は淘汰され、まったく新しい仕事が生み出されているだろう。スペースコロニーへの移住が実現すれば、国の概念も変わるだろう。。。

マクロの変化に必死にしがみつきながら、きっと自分の子、孫へと愛情のバトンを繋いでいるだろう。国を変える、社会を変える志も、その時には、どう死ぬのか、家族に何を残すのか、という視点に移り変わっていくだろう。地域のコミュニティや、趣味や友人を大事にしていることだろう。
決して、40代、50代の頃に、悔いの残るような中途半端な駆け抜け方をするはずはない。何を成し遂げられただろうか。


そんな長期予想を膨らませて、自分の人生の経営方針と、日本国の経営方針とに一瞬思いをはせる。


元ソース
国立社会保障・人口問題研究所
日本の地域別将来推計人口(平成30(2018)年推計)
www.ipss.go.jp

参考記事
www.nippon.com