ignorant of the world -散在思考-

元外資系戦略コンサルタント / worked for a Global Management Consulting Firm in Tokyo

界王拳10倍

界王拳10倍!
プロジェクトも終盤、佳境に入ろうかという矢先に今回の大地震が起こりました。
僕自身はmultinationalな状況下に身を置き、日本国、日本人、と大それた事を語る立場にはありません。
ただ、プロフェッショナルとは何か、日々問い続ける中で、この度の地震に負けず、各々に課された役割を全力で全うする人々の姿に感銘を受けています。

復興に必要な資金は、阪神淡路大震災10兆円のさらに2〜3倍といいます。日本のエネルギーは原子力に25%依存し、今後は、このエネルギー問題も顕在化します。また、世界から見れば依然として、日本は、世界に先駆けて高齢化社会となり、労働力人口の著しい低下が明らかな成熟国です。加えて、今回の大地震によって、日本経済に与える中長期的な負のインパクトは想像に難くありません。
以上のような状況を踏まえると、海外の投資家を中心に、日本株を売ることは合理的な判断のように見えます。Twitter上では、世界が日本の技術力や国民性に感嘆している、といった記事をよく見ますが、所詮、経済合理的には、日本は「売り」なわけです。そんなもんなのです。
難しい話は抜きにしましょう。


ただ、純粋に、悔しくない?
ここは、「買い」じゃね?


と、僕は思っています。
この状況から日本を立ち直らせるのが、我々の役目である。ある種シンプルな目標が提示されたと考えられます。
決して、ナルシストにならなる必要はありません。「日本」を背負う必要もありません。
ただ、より良い社会に向けたモーメンタムに、ほんの少しだけ力を貸せば良いだけに思います。目の前の人を幸せにすることを考えて行動し、それらが積み重なって、「日本を復活させる!」こういう気概を持つ人が1人でも増えれば良い、そう思っています。


昨日、グロービス堀代表の声がけで開催されたシンポジウム「東日本巨大震災〜僕らに今何ができるか」での、コメントを紹介します。
Twitterでも盛り上がっていた中で、見つけた言葉です。

@sano_tomo 佐野 友昭
東京にいる我々ができることは何か?カーニーの梅澤さんの言葉が印象的だった。我々はプロフェッショナルとして、人の10倍の価値が発揮できる本業で、日本の中長期的な発展のために力を尽くす。これをやることに決めたのだと。震災に多くの人手が要る時期も来るが、行くことだけが貢献ではないのだ。

http://twitter.com/#!/sano_tomo/status/47304034247385088


要は、界王拳10倍だよ。


国内では、東京以外にも大阪、名古屋、福岡といった経済圏は健在です。被災地域の復興と、彼らの経済活動の分まで、日本中のあらゆる産業で稼がなければいけません。
厳しい現実ですが、バブル以降に育った僕らの世代としては、日本がもう一度世界を席巻する時代を体現したい。
こうした思いを胸に、目の前のクライアントに対して、いままで以上のバリューを提供できるよう仕事に打ち込んでいきます!


(シンポジウムでの内容は、Twitter上にて、#yesnightでご覧くだい。)