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ignorant of the world -散在思考-

元外資系戦略コンサルタント / worked for a Global Management Consulting Firm in Tokyo

師匠を超えるということ。

師匠を超えるということ。

https://www.flickr.com/photos/sigmadp2j/5713044349/
photo by Sigma.DP2.Kiss.X3
お前の才能がもったいない。
そんなつまんないことのためにお前の脳みそ使うのか?


今の僕に返す言葉はない。
めったに人を褒めない自分が師匠とまで認めた相手を目の前に、必死に思考を進めて言葉を紡ぎだす空しさを早々に悟って、
ただ六本木の人波に目線を落とし、もらった言葉を反芻しながら思考を漂わせている。
彼を慕う何百人何千人の"弟子"らからすると、ココまで師匠に言わせてしまったら負けだと思うだろう。


心には、別のひっかかりがあった。
師匠にも打ち明けていないことがある。
自分が譲れない想いや誓いについて、その存在は師匠に伝えているものの、ただいまは向き合い消化する時間と、未来に思考を積み上げる時間が欲しい。
何週間か前に彼にもそう伝えていたが、ただただ僕の不甲斐なさを目の当たりにして、彼は1on1で対峙する自分に刺激を与えざるを得ない衝動に駆られているようだった。


yo4ma3の魅力はどこいった?今日のお前の言動を聞いて、俺の中でのお前のプライオリティが一気に落ちた。会いたいリストから外れてるぞ。


わかり易い挑発だ。むかしの自分なら絶対に反発して食い下がっているところだ。
さすが師匠。yo4ma3という人間を10年前に丸裸にされて以来、よくわかっていらっしゃる。
矢継ぎ早に球を投げてくれる。ありがたい。


30にして一部上場企業の役員になり、仕事でお客様や取引先、社長や役員から厳しい言葉をもらうことはあれど、
人生や生き様について御叱りを受けることは、家族・親戚を含めても皆無である。
久々に脳みその動いていなかった部分がピクピク反応しはじめている。
屈辱とプライドと希望と現実とない交ぜになった世界で、必死に言葉を紡ぎだす感覚だ。
ただ、今日の自分に受けて投げ返すだけのモノがなかったので、反発と諦めの中間くらいの思考態度を取らざるを得なかったのが正直なところ。

いまの状況

最初に怒られる話から書いたので驚いたかもしれませんが、心配はいりません。
何も起きていないです・笑


仕事は順調そのもので、まさに"脂がノッている"という表現がぴったり。
会社の再成長に向けて、経営陣のベクトルをあわせながら、組織のさまざまなレバーを動かしながら、再成長に向けて必死に脳みそを振り絞っている。
だんだんと事業と組織のグリップ度合いも高まり、無謀すぎず、現実的過ぎず。
この1年でみっちり積み重ねた議論と失敗を通じて、自分たちの力量を適切に見極めながら、チャレンジしがいのある課題に取り組んでいる。
この先1年で起こり得ることも十分にシミュレートできているし、成功イメージも日に日に具体化してきている。
産みの苦しみの期間、耐える期間であるが、徐々に自分たちの経営能力も見合ったもののに進化させられている実感がある。
そんな絶妙に楽しい状態にある。


気づけば、主要な子会社3社の取締役にも就任し、グループ経営の悩みと事業責任との両方を負う立場になってきている。
転職前に思い描いていたネクストキャリアの一番良いイメージに近づいているのだから、こんな楽しいことはない。


具体的に書くことができないのが心苦しいが、

  • 見失いかけていた会社のアイデンティティが明確になってきた。まさに第二の創業期。
  • 会社の命運をかけて勝負を仕掛けている事業は、失敗の連続だが、どこまで潜るか踏ん切りがついてきた。
  • 第三の柱となりえる新規事業は、いくつものscrap&buildを経て、更に大胆な戦略変更とKPI経営の浸透から着実に改善できる見込みが立ってきた。
  • 更に、経営判断として、飛び地や第四の柱を打ち立てるべく、役員と共に少数精鋭チームで着々と次の仕込みを行っている。


1年前には、どれ1つとっても進めたくとも進められない八方塞的な状況下にあったが、よくこの短期間で道筋が見えてきたものだと自分でも思う。
特に4番目の新しい取り組みを自分がリードすることになるのは、新鮮で、ピュアに面白い。営業やbiz dev的な能力が求められるし、
いまの会社の状況や事業の中身まで理解しているからこそ打ち出せるアングルもある。非常にクリエイティブな仕事だ。


まもなく勝負の役員合宿がある。
中期経営方針をみっちり議論する。事業1つ1つの勝ち筋を確認し、アイディアを出し合い、全体の事業ポートフォリオの議論も深めたいと思っている。
こんな楽しみに思える合宿は初めてだ。



そんな僕に喧嘩を吹っかけているのが冒頭の師匠だ。
「お前の準備がどうとか関係ない。だから、師匠なんだだろう。」
確かに。ごもっともです。

この日も突然だった。

急遽、かつての古巣のベンチャー由来の企業のオフィス移転パーティで一緒になり、そのまま2人で飲みにいった流れだった。
新卒でコンサルに入れたのは彼のお陰だ。コンサルタントとして一人前になれたのも彼の影響が大きい。
そんな師匠に会うのは、4-5年ぶり。


会う頻度は減っていたものの、正直書いてしまえば(本人にも言ったが)ここ3年くらいは明確に僕の方から会うのを拒んでいたところがある。
それは冒頭書いたとおり、いまの自分に返す言葉がないこともそうだが、何よりも彼に言われなくても自分が一番よくわかっているわけで、
納得いく答え、を捻り出すまでは、おいそれと人に何かを話すことなどしたくなかったのだ。
たとえ師匠であれど例外ではない。


この日は、どこまで見透かされたのかわからないが、そこまで言うかね、と笑ってしまうくらいコテンパンに言われてしまった。

残酷な事実

心に何個か引っ掛かったことがあるので、ブログの記事にまでしてるわけだが、
実は一番印象的だったのは、「師匠の言葉がいまの自分の心に響かなかった」という残酷な事実だ。


理由はいくつもあって、自分でも思い当たる。

  • 1.自己正当化力があがっていること(要は、言い訳が上手になった。自分をだますまでに。)
  • 2.防御力/開示拒否レベルがあがっていること(これはディフェンス面。他社をブロックするようになってる。)
  • 3.セルフコントロール/自己統制欲求が極端に強まっていること(人生のコントロール感を強めたい。)
  • 4.そもそもの志向性の違いに気づいたこと(音楽性の違いってやつ?)

etc...


特に3番は、自分の人生のミッションに対して忠実であればあるほど、必死になった結果の副産物で、これを解きほぐすのが実は今のテーマだったりする。
4番は、多少ある気がするがそれを言ったらキリがなく、むしろ感受性や柔軟性が失われていることに違いは無いわけで、理由にはならんわなと思う。


「世の中の使い古された価値観にとらわれすぎ。スコトーマだ。それを外して、次の次元に進もうぜ。」
「それがコンフォートゾーンやって。そこにいる限り成長はない。」
「人類、世界に対するミッションを果たせ。いまのお前は、一流の経営者に対峙したら何も発言させてもらえないぞ。」
「さっきからお前の口から出てくる言い訳が、すべて典型的な模範解答になってる。」
「お前の中で最先端のscienceがupdateされてない時点で知的欲求レベルも知れてる。そんなやつだっけ?」
「お前がどんなシャドウ(影)を持っているか知らんが、自分を許してあげたら?いますぐに決めて変われるはずだよ。」


こんな問いかけに対して、その場で、いろんな答え方をしてみた。
それはコレなら当たってるかな?と師匠の顔色を伺うというよりも、
自分でも言葉を探りながら、しっくりくる思考を探している感じだった。


その結果明らかになったのは、

  • 師匠を超える。これは絶対に必須。
  • そのためにどの山を登るのか。山の登り方は、自分で決めたらいいが、決めていない状態が一番良くない。ただ、中途半端に決めて、信じる自分を演じる人も多いので、それは強烈に違和感があるし、そんなアホなことはしない。
  • 師匠を追いかける必要はないが、彼が納得するような生き様を見せられるようにするのは、半分化かし合いかもしれないが巡り巡って自分に良い面はある
  • 「whatよりもwhyが大事だ(なにをやるか?よりもなぜやるか?が肝)」と新卒の子たちに自分で指導しておきながら、自分でwhyをスパッと答えられないのは、建前の回答(日本発グローバルエクセレントカンパニー~~の話)に頼りすぎた。本音ベースのwhyは「負けられない戦い」にあった訳だが、その前提が変わったのでもう一度定め直す。
  • 「掘る」「積み上げる」を突き詰めたその先を示す。第六感なのか、第七感なのか。研ぎ澄ますべきものがあるはずで、それは掘るときや積み上げるときにも使っている”ナニカ”だと思う。人よりも縁の引き寄せや直観は鋭いので、そのときに使っている再現性のある”ナニカ”があるはず。
  • 「感情を揺さぶられる経験」が減っていることを痛感。鈍感になっているのか、質と数が足りないのか。兎に角しばらく意図的に飛び込むことが必要。
  • その上で、師匠やいろんな人の言葉を素直に受け入れるだけの心の余裕を持つことで、更に幅を広げる。

いまのところは以上。



いまもその思考は続いているわけですが、師匠に会った後数日でもだいぶ思考は進んできているので、やっぱり会った甲斐はあったなと思い始めています。
すべては自分で体現して証明するしかないので、生半可な覚悟を見せるつもりはありません。
もう1年くらいかけて、この辺を言語化できるように諦めずに脳みそ回す予定です。


「経験は、熱いうちに、言語化せよ」

むかしのブログ記事やevernoteに残る思考の痕跡を読み返すことがあります。
新卒の頃に苦しんでいた自分は、凄く魅力的で良い文章を書くなぁと感心することが多いです(自画自賛)。
最近この記事を読んで、自分でもハッとさせられたので、また即興文をアップしてみました。
yo4ma3.hatenablog.com


2013年17本、2014年4本、2015年3本、と順調にエントリー本数が減ってきていることは少し反省しつつ、
無理のないペースで更新してゆきますので、たまに見てください。

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