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ignorant of the world -散在思考-

元外資系戦略コンサルタント / worked for a Global Management Consulting Firm in Tokyo

就職活動前に知っておくべきケース面接/グループワークのこと3

yo4ma32008-12-29
■注:このエントリの内容は、ファーム公式のものではなく、120%私見です■
パート2から3ヶ月以上経過してしまい、既に採用を終えたファームもありますが、最後パート3を書きたいと思います。
ブログの記事は、経年で誰かの役に立てるので、来年以降の就職活動予備生のためにも書き続けます。

  • 就活生がケース面接の場でやるべきこと(本エントリ)

グループワークとの違い

ケース面接がGWと大きく異なる点は、基本的にコンサルタントと「1対1」であることです。
ほかの学生がわんさかいる競争環境ではなく、より純粋に、丹念に自分個人を売り込むことができる場(面接官にとってもキャンディデイトをじっくり審査する場)であるため、細心の注意と入念な準備が必要になります。
単なる1対1の面接はもとより、コンサルのグループワークと比較しても、ここを通過するのは大変難しいと思います。
中途採用では、通常、GW・JOBがなく、ケース面接だけで審査する場合がほとんどです。それくらい内容を濃くしようと思えばできてしまう、ハイレベルなやりとりの場だと理解して下さい。


それでも、自然体で臨みたいと思うなら、別に止めやしません。
このブログを通じて、繰り返し同じような主旨で書いていますが、
準備できることに対して、あえて準備しない姿勢は、僕はかっこ悪いと思ってます。
やれる限り、本気の本気の限界まで努力してから文句言えと。(自戒もこめて

就活生がケース面接の場でやるべきこと

さて、本題に入ります。
MECEとかロジックツリーを、“きちんと”訓練した上で、役に立つ「先人の知恵」を伝授します。

  • 与えられた時間の半分以下で切り上げろ
  • 思考の深さ、広さをアピールしろ
  • 面接官とディスカッションしろ


もちろん、体型に合ったスーツ、磨かれた上品な靴、とびきりの誠実さを前面に押し出した笑顔は、必須です。
実は、「身だしなみ」が既にコンサルっぽくない人は多いです。コイツ本気で受かるつもりがあるのか?、と毎回疑いたくなりますね。
自分でOKと思っていても、ダメです。社会人5年目以上の人に褒められて一人前です。
コンサルタントはあくまで客商売。常駐スタイルで、1年目の入社2ヶ月目でお客さんの前に出るファームだって存在します。
身だしなみや外見を含めた、相手に与える印象には、細心の注意を払いましょう。

1.与えられた時間の半分以下で切り上げろ

早ければ早いほどよい。
「思考のスピードをアピールしろ」と同義だと思ってもらえばよいけれど、単にスピード重視というわけではなく、
「自力で最後の最後まで詰めるのは不可能」というスタンスを持って欲しいために、こう書いています。
ある程度筋の良い仮説、論点の洗い出し、打ち手を一気に出したら、それでOK。と思って欲しい。


自分で大丈夫と思っても、コンサルから見れば、突っ込みどころが満載です。
発表や質疑応答(議論まではいかない)の段階で、結局は路線変更を余儀なくされる方がほとんどでしょう。
だったら、早めに「できました」と切り上げて、「こいつ頭の回転速いな」と思わせる方が得、というのも立派な作戦の1つです。


もちろん、これで中身がなければ、ただのアホです。
危険な技です。


僕個人の経験では、極端なときは10分与えられて、1分で切り上げていました。
3分で30秒、もあります。
いずれも、これ以上悩んでも意味ない、と判断したから。
この判断力、思考スピードは、入社以降の実践でもよく使えるので、覚えておいて損はないと思います。


2.思考の深さ、広さをアピールしろ

次に、自分の考えをホワイトボードや紙に書きながら説明する段階になります。
そこでは、普通に1で考えたことを、イシューツリーなどを用いながら、手短に伝えます。
勝負は、紙に落としているときと、その後の質疑応答だ。


イシューツリーの深さ、広さは、が言うまでもなく重視されるポイントです。
というか、深く、広くないと、全体感なく打ち手の説得力もないので、できなければノックアウトでしょう。
1では早々に切り上げているはずなので、ここは紙に落としながら考えられる貴重な時間となります。
書く時間を利用しながら、どんどん思考を進化させてしまえばよい訳です。


また、ケース面接で見る大きなポイントとして、「質問に対する切り替えし」があります。
ここでも思考のスピード・正確さを見られているのだけれど、
さらに付け加えると思考の深さ・広さを見ています。


この2つの場面でのアピールの仕方は、いろいろあると思ういます。
参考までに、僕の個人的な技は「試行錯誤の段階を含め、考えを全部口に出す」のをよくやっていました。
実は、技と呼べる代物ではなく、個人的な癖なんだけれど、
「こうで、ああで、こうだから、こうなるな。ん・・・・・・・・でも、そっちもあるから、こうか!」
(これを早口で、時に熟考を交えながら、相手に伝えるイメージ)
みたく、人に思考をさらけ出すのを、一種自分の思考を推し進めるパターンとして使っているのです。
端からは、「ひとりPDCAサイクル」を見ているような感じ。


自分の頭の中のPDCAを、すべて理解してもらう。
相手もわかりやすくて、次の議論に進みやすくなるメリットもある。
周囲の評判も良い方法だし、実際の仕事でも使える。


紙に落とす段階、質問に答える段階、両方使って欲しい。(くどくない程度に。。。)
もちろん、質問には素早く答える方が、バリューある場合の方が多いです。が、素直に悩んで答える場面も多いはず。
そこでじっと悩んでいては何も伝わらないので、
悩む時間も「自分を理解してもらう時間にする」のが有効だと思うわけです。


3.面接官とディスカッションしろ

ケース面接に限って言えば、「面接官は敵ではない。味方である」というスタンスを理解してほしい。
学生ができないのは当然で、詰めるだけの面接官はバリューゼロに近い。学生の何も評価できてないからね。
面接官として、それよりも、将来、同じPJで働く可能性のある場合を想定し、短い会話の中でどこまで議論を深堀できるか、を見る方がよっぽど評価に役に立つと考えるのが自然です。


少しの指摘から、自分の思考に取り込んで、進化させる
さらに、その指摘を待つまでもなく、自分から引っかかる部分を質問し、議論を推し進めていく
このスタンスは、センス・オブ・オーナシップが求められるコンサルタントとしては、重要な資質だ。


これを是非、ケース面接の場で実践して欲しい。


パート2「3.人の意見を尊重し、議論に組み込む(自分の考えに取り入れて発展させる)」でも書きましたが、
「アウフヘーベン」というのは、面接で見るポイントとしては、ウエイトが高いと思います。
ただし、その機会を待っていては意味がありません。
さらに上を目指すならば、「アウフヘーベンの機会を、自分で作り出すこと」に価値があると考えよう。


実際、僕自身、今年一年苦労したのは、ここ。
適切なタイミングで、当然確認すべきこと、聞くべきことを、簡潔にマネージャーに相談する
学生時代は想像だにできなかったこのやり方は、自走できるコンサルタントへの第一歩。
その軽いものなら、ケース面接でやってたなーと思い出したんだけど、プロとして働く場でやるのは、また違いましたね。
もちろん、相談して「教えて君」になっていては、自分自身のバリューはゼロ(マネージャーのバリューでしかないから)。
いかに、マネージャーを利用して、自分のアウトプットを最大化するか
この視点で仕事ができるようになったとき、一気にメンバーからの評価があがりました。
そんな苦労を経て、進化させることができる、“可能性を秘めた素敵な技”なのです。

最後に

なんとか3部作を仕上げることができました。
パート1,2ともに、書きたいことが山ほどありすぎて、推敲の甘い部分、説明不足な部分が多々あります。
適宜、修正を加えていますので、たまに読み返してもらえると幸いです。


また、生兵法は怪我のもと、です。
書いたことはいずれも、かなりハイレベルなことばかりで、就職活動の時期にすべてを求めるのは無理があります。
やろうと思えば、ここまでできること、そして一部の学生はできていること、その現実を理解してもらうことも隠れた主旨でした。


まずは、基礎となるMECEやロジックツリー、イシューツリーの練習をした上で、読んでもらえると役にたつのではないかと思います。



"2008-09-05 就職活動前に知っておくべきケース面接/グループワークのこと1 "
"2008-09-15 就職活動前に知っておくべきケース面接/グループワークのこと2 "
"2008-12-29 就職活動前に知っておくべきケース面接/グループワークのこと3 "

参考本

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