ignorant of the world -散在思考-

元外資系戦略コンサルタント / worked for a Global Management Consulting Firm in Tokyo

言葉を紡ぎ出すこと

(※5/2修正)


前回のエントリーで、「struggleされたい!」と書きましたが、約一ヶ月たったいま、struggleどころか悶絶してます。2週目から期待通り怒とうの研修ラッシュの後、一足先にプロジェクトにアサインされたためです。楽しい!というより、「わからないこと」がわからない状態だけど、あらゆる面で気づきも多く、何とか立ち上がれそうな雰囲気がしてきました。

あるマネージャーに言われた言葉。

(パフォーマンス)=(生産性)×(投入リソース)

少なくとも、最初は投入リソースでカバーしなければ!と思い、深夜も土日も仕事に取り組んでいますが、メンバーのworkaholicっぷりは半端ない。最初はビックリしましたが、いまではだいぶ慣れてきました。特に、マネージャーが一番仕事してんじゃないかってくらい、夜中や土日、朝一にメールが飛んでくる。これに勝つには、一日24時間では足りないのではないか・・・と疑われる。
実際プロジェクトに入り、マネージャーの目の前で四六時中仕事するのは緊張しますが、メンバーの会話を一言漏らさず全部聞けるので、一日いるだけで、めっちゃめちゃ成長できます。今回のチームメンバーは、エース級の人ばかりでということで、一挙一動すべて盗むくらいの気合で、観察しています。




そんな中で、最近気になることをひとつ。


『コンサルタントの紡ぎ出す言葉は美しい』
ということ。普段くだけた人でも、少しでもオフィシャルな場になると、もの凄く慎重に言葉を選んでいる。
思考を規定している言語からして、ヤバイ!!そして、単なる賢い人や専門家との、最大の違いは、クライアントなど、その道のプロにもわかりやすく、それでいて気づきを与える、俗に言う“ササる”言葉を瞬間的に発することができること。しかも、それは、知識のない素人同然の自分にも、ものすごくわかりやすく、ピンとくる表現でもある。専門用語を並び立てるのとは違う。



丁寧でいて、限界まで簡潔。



とりあえず、この技術をパクるべく、ミーティング中は、聞くことに物凄く集中しています。
これが結構大変で、

  • 後でインタビュー・メモを書くために、2時間でノート15ページくらい議事録を書く。「一語一句漏らさない」くらいの気合で、超速記術を駆使
  • 同時に、初めての内容を理解する。プロジェクトがフェーズ3ってのもあり、前提条件のなさすぎる自分には、話の内容を半分でも理解するのが精一杯。後で、上の人に質問して説明していただいています
  • さらに、聞いているだけでは「No Value」なので、最低一回は発言する。お客さんから高いfeeを頂いているので、そこはかなり真剣
  • そして最後に、マネージャーの「言葉遣い」「発言のタイミング」「手・目・体の動き」「メモの取り方」などなど、観察する。特に、内容を理解することに集中しながら、メモ取りながら、「言葉の使い方」だけに特化して耳を傾けることは、やってみるとわかるけど、普通に無理です(笑)

なぜ、こんなにも差があるのか、今日も四六時中考えていた訳なんですが、
(月並みだけど)「優秀なコンサルタントほど、日常から言葉に対して、非常に敏感である」ためだと思われます。これまた上手く表現できないけど、「敏感」って言ってもいろいろあって、「単純に気にしている」とかいうレベルではないのだけは確かだ。口では簡単に言えるけど、何年、何十年と毎日言葉と格闘することは半端なく難しい。
最近はクライアントの前でも発表する場面が増えてきたんだけど、自分の圧倒的日本語力のなさに驚く。クライアントはその道の専門用語をバンバン使い、難しいことを言う。メンバーは先のように、何気ない会話から、真剣なミーティングの場で“ありえないような”日本語を駆使する。その狭間で、ビジネス・カンバセーションも拙い上、専門用語も上手く使えない自分・・・。ちょっと頭使って考え、自信のあることでも、納得できるほど巧く表現できた試しがない。
別に凹んでいる訳ではないけど、自分は赤子同然の日本語力しかないと割り切って、日本語の勉強を一からやり直しています。


論理的思考力とか、インサイトとか言う前に、「言葉」という壁。
これが予想以上に厚く、だからこそ、面白いんだけど。
『孤高の芸術品』のような言葉を紡ぎ出せるよう、一瞬一瞬努力していきたいと思います。